ライフログ
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ちょっと
ちょっと所用がありまして、何日か、更新、返信できないかもです。
すんません、数日後にはちゃんと更新、返信していきますんで、それまでも、ご遠慮なく、コメント、TB、どうぞ、よろしくです。
m(_ _)m
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by wolfgang_a | 2004-12-17 22:48
東京地判H.16.12.16 <反戦ビラ訴訟> - 刑法 - 住居侵入罪と表現の自由
反戦ビラ訴訟、3被告に無罪 地裁八王子支部
(asahi.com)

 自衛隊のイラク派遣反対を自衛官やその家族に訴えるビラを防衛庁官舎の新聞受けに入れたとして、住居侵入の罪に問われた市民団体の3被告について、東京地裁八王子支部は16日、全員に無罪判決(求刑はいずれも懲役6カ月)を言い渡した。長谷川憲一裁判長は「住民のプライバシー侵害の程度は低く、ビラ入れが憲法で保障された政治的表現活動の一つとして民主主義社会の根幹をなすことを考えれば、刑事罰に値するほどの違法性はない」と述べた。

 無罪となったのは大洞俊之(47)、大西章寛(31)、高田幸美(31)の3被告で、約10人の「立川自衛隊監視テント村」のメンバー。配布したビラには「自衛隊のイラク派兵反対! いっしょに考え、反対の声をあげよう!」などと書かれていた。

 ビラ入れのために他人の敷地に入る行為は、刑事罰を科すほどの違法性があるのか▽それが表現の自由を保障した憲法とのかねあいでどう評価されるか――が裁判の争点だった。

 判決はまず、3人が無断で官舎に立ち入ったことについて、「住民らの意思に反しており、住居侵入罪を構成する要件にあたる」と判断。そのうえで、「たとえ要件を満たしても、動機や行為の態様、被害の程度などを考えたときに、違法性が低く犯罪が成立しない場合もある」とした。

 これを踏まえて、判決は3人の行為を検討。(1)自衛隊のイラク派遣に関する見解を伝えるという動機は政治的意見の表明として正当(2)訪問販売や勧誘行為などと比べ、居住者が被る迷惑は少ない(3)住民の被害感情を考えても被害の程度は低い――と指摘した。

 さらに判決は、「ビラ入れは政治的表現の一つで、商業的宣伝ビラの配布に比べて優越的な地位にある。それなのに、正式な抗議や警告といった事前連絡もせずいきなり検挙し、刑事責任を問うのは憲法の趣旨から疑問だ」と批判。「刑事罰を科す程度の違法性はない」と結論づけた。

(12/16 23:05) (朝日新聞)


住居侵入罪の構成要件該当性は肯定せざるを得ない事例だったが、表現の自由の重要性にかんがみて、可罰的違法性がない、として、無罪判決!
まったく賛成!

以前、amnesiac7 さんに促されて、ひそかにコメント欄に書いたとおりの判決になってくれて、司法試験の受験生としては、素直にうれしかったりする!

しかし、そのときにも書いたけど、そもそも、こんなことを事件扱いにして、起訴すること自体がおかしい。

官憲による言論弾圧じゃないか。
いま、いつだ、え、第2次世界大戦の戦時中か?

論理破綻宰相の時代錯誤な指示が法務省-検察ラインに飛んでいったんじゃないかと思っちまうよ。
だいたい法務大臣が、看護婦、失礼、看護師って何なんだよ。
バカにしてんのか。

看護師っていう職業自体は、崇高なものだし、お世話になることもあるし、ほんとに大事な職業だと思います。
激務の中、人の命を癒す、ほんとにすばらしい職業だと思います。
心底、尊敬しています。

でも、よりにもよって何で、法務省に、看護師をすえなきゃいけないわけ?
ヘラヘラ宰相、説明してみろ、合理的に。
どうせ破綻したレトリックでしか逃げることしかできない、ふざけた人間なわけだけど。
「自衛隊がいる所が、非戦闘地域。」
「ワタシほど国会に出た首相はいないんじゃないの?ニタァ~」

あのババァに司法がわかんのか?
申し訳ないが、絶っっっっっっっっっっ対にわかるわけがない。

わけもわからん奴を据えて、トンデモ宰相の言いなり、官僚の言いなり、ってんだろ。
あー、腹立つ、腹立つ。

この事件、控訴されないことを祈る。

東京高裁は、死ぬほど、保守的、権力寄りな判決を出すに決まってる所だから、最高裁までもつれこんじまう。
最高裁判決で判例として確定するのは結構だけど、それで人生を振り回される無実の被告人はどうなる、っちゅう話や。

そうそう、一応、断っておきますが、私は、このビラを配った連中がどんな団体か全く知らないし、そいつら自体を支持してるわけでもないです。

私が守りたいのは、ちょっと大げさな物言いになるけど、民主主義の大前提である「表現の自由」という憲法の理念であって、私が怒っているのは、それを平然と台無しにしようとする、脳なし宰相の権力濫用わがまま独裁横暴政治です。

歯科医師会ヤミ献金事件の狙い撃ちが、橋本派つぶしの、陰険姑息宰相-法務省-検察ラインの策略でないわけがないっしょ。

無責任でキザなだけの派閥の領袖ザ・ポマードの裏切りで、村岡はトカゲの尻尾にされている。
(別に村岡を擁護する気はないが、変人宰相同様、ザ・ポマードのあの態度は許せん。)

しかも、頭がブッ飛び宰相、この期に及んで、増税だとよ。

みんなの、ぼくたち、わたしたち、オレ達の日本が、ひとりのわがまま宰相の気まぐれで思い通りにされるのをこのままほっといていいのか?!

野党がだらしない、とか言って、選挙を棄権してる場合じゃないぞ。
棄権したら、公明党の学会員の組織票で、自動的に自民党が勝つ仕組みになってんだからな。

狂牛幹事長が「解散」「解散」っつってたけど、あー、そうしてくれ。
総選挙で惨敗しやがれ。
いつまでも国民をなめるなよ (`・ω・´)ノ

反戦ビラに懲役6カ月? (amnesiac7 さん)
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by wolfgang_a | 2004-12-17 18:22 |   判例 (司法試験)
日本 vs ドイツ
b0000085_23585627.jpg完敗でしたね・・・!

前半こそ、いい勝負でしたが、後半になって、お互いの手の内がわかってくると、ドイツの本領発揮。
日本の攻撃を先読みしつつガッチリ守り、カウンターで左右に揺さぶりをかけて崩しながらゴール前へ。
試合巧者。

とにかく、バラックの存在感がすごい。
中盤は皇帝の回廊、赤絨毯が敷かれているかのように、配下を従えての堂々たる行進。
ボランチに鎮座ましましていたかと思ったら、いつの間にかトップ下に君臨。
これは、ボランチだとか、トップ下だとかいう概念にしばられていると、理解できない。
先日、稲本がもらしていたが、ヨーロッパの中盤のトップ選手は、縦への運動量が、日本の感覚からするとケタ外れらしい。
セントラルミッドフィルダー、要は、攻守とも当たり前に全部、全部、全部こなす、という。

稲本は、今日は相手が悪かった。
病み上がりとはいえ、守備はそんなに悪くない。
しかし、バラックらの対応に精一杯で、攻撃にあがる余裕がなかなか見出せない。
時折チャンスはあったが、やはり試合勘、連携の呼吸に欠けて、今日は派手な活躍はできなかった。
稲本にはバラックのような選手になっていってもらいたい・・・!
なってもらわなければ・・・!


日本スタメン

       20 高原       11 鈴木

  8 小笠原                16 藤田
         29 稲本   15 福西

14 アレ                       21 加地
        25 茶野      2 田中

              1 楢崎


日本は、海外組はイナと高原だけ。
CB 宮本、中澤、松田は全滅で迫力不足。
高原は、力みすぎて、惜しい・・・、まじめすぎ、がんばりすぎだよ・・・、もっとリラックスしてやれば、結果が出そうな気がするのになぁ・・・。


ドイツスタメン

             11 クローゼ
 20 ポドルスキー              14 アザモア

  15 エルンスト  13 バラック  19 シュナイダー

6 シュルツ                   8 オボモイエラ
      17 メルテザッカー  4 ベアンス

              1 カーン


残念、クラニー、ダイスラーは来なかった。
それでも錚々たるメンバー。
オボモイエラという選手は、ナイジェリア人の父とドイツ人の母のハーフだそうで、ナイジェリア代表にも声をかけられたそうだけど、ドイツ生まれのドイツ育ち、ということで、ドイツ代表を選んでの初出場だったそうな!
メルテザッカー、でか!


後半開始直後

       28 玉田       20 高原

  8 小笠原                16 藤田
         29 稲本   15 福西

14 アレ                       21 加地
        25 茶野      2 田中

              1 楢崎


後半9分、バラックのFKがゴール左下隅を襲う、楢崎がこぼしたところをすかさず、クローゼが押し込み、0-1。

このあたりから、完全にドイツペース。

同じ守備からのカウンターにしても、日本は中盤で持たされて遅延されたり、サイドをえぐる、というより、サイドの深い位置に吸い込まれて追い込まれるかのよう。
しかし、加地が、ここのところ、試合毎に、確実に成長している。
シンガポール戦で垣間見えた、攻撃センス萌芽の予感は、まんざら間違いではなかった。

小笠原も、今日はなかなかよかったような気がするけど、何か、何か、もうひとつ決め手がない、という感じ。

一方のドイツはバラック、シュナイダー、エルンストがワンタッチで次々にパス交換し、クローゼをポストにしたり、サイドを走らせたりとするが、とにかく、無駄な時間をかけない。
サイドを深くえぐるということはあまりせず、相手に意識させる程度で、急造で不安定な日本のセンターバックを狙っていたのだろうか。

そして、ついに後半24分、ボロボロに崩された日本の守備をあざ笑うかのように、バラックがペナルティエリア外、左斜め45度のあたりから、大きなミドルシュート!
美しい放物線が空中に描かれ、ボールはファーサイドに巻き込まれた。
ビューティフルゴール!
0-2。


後半25分の選手交代

       28 玉田       27 大久保

  14 アレ                8 小笠原
         15 福西   4 遠藤

17 アツ                       21 加地
        25 茶野      2 田中

              1 楢崎


途中出場のアツが絶妙の低空クロス、大久保が落としてアレックスがシュート、というシーンもあったが、カーンが、文字通りの「がっちり」キャッチ、で残念!


試合終了直前の日本

       28 玉田       27 大久保

  24 西                 8 小笠原
         15 福西   4 遠藤

17 アツ                       21 加地
        25 茶野      2 田中

              1 楢崎


西を投入して3トップで1点を狙いに行くと思いきや、西はどうやら左SH。
いまいち煮え切らない、中途半端な采配で、ちょっと残念。

最後、アツのFKが見れたのはうれしかった。
点にはならなかったけど、あのユニークなボールの軌道と変化、世界にもそうはいないはず、カーンもびっくりしてくれたんでは・・・。


試合終了直前のドイツ

             11 クローゼ
 7 シュバインシュタイガー        14 アザモア

 16 エンゲルハルト 13 バラック 18 ボロウスキー

6 シュルツ                   8 オボモイエラ
      17 メルテザッカー  4 ベアンス

              1 カーン


シュバインシュタイガーはうまかった・・・!

どうでもいいけど、実況、下手すぎ。
「エルンスト、シュートーー!!」
って、もう、とっくの昔に下がったし。
エンゲルハルトじゃん。
選手交代くらい把握しといてくれないと。
選手の背番号よく見てね、背番号と名前、実況するなら覚えとこうね。

そんなわけで、完敗。

試合終了直前、スペイン出征直前の大久保のミスから、クローゼに得点を許したのは、ご愛嬌?
クローゼ、日韓W杯のときは、ヘッド職人のイメージが強かったけど、いつの間にか、足技も意外とテクニシャンになってたすね。

ともかく、日本はベストメンバーから程遠かったけど、ドイツもベストメンバーではなかったわけで。

でも、負けたけど、いい試合見せてもらったっす!
おもしろかった!

イナ、目指せ! バラックだぎゃ! (`・ω・´)ノ

日本、ドイツに完敗 力の差を見せ付けられる (スポーツナビ)
(冒頭写真:共同、NIKEKI Net より引用)

_| ̄|○ 力負け・・・ (amnesiac7 さん)
ドイツは巧かった (jam8 さん)
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by wolfgang_a | 2004-12-17 00:01 |   A代表(サッカー)
H 16-50 詐欺罪における処分行為
(正解全文)

学生A
財産的処分行為における被害者側の認識について,特定の財物又は財産上の利益を処分することの認識は不要であるとする見解では1項詐欺と窃盗とが,区別できないと思う。


学生B
甲が,食堂で飲食後に代金支払を免れようと考え,店員に,「金を忘れた。家に帰ってすぐに金を取って来る。」とうそを言い,店員をその旨誤信させて逃走したという事例(東京高判S.33.07.07)では,店員に支払を猶予することの認識があるから,特定の財物又は財産上の利益を処分することの認識が必要であるとする見解でも特定の財物又は財産上の利益を処分することの認識が不要であるとする見解でも2項詐欺の成立が肯定され,この結論は妥当だと思う。

しかし,甲が,食堂で飲食後に代金支払を免れようと考え,店員に,「代金は支払ったよ。」とうそを言い,店員をその旨誤信させて逃走したという事例では,店員に代金債権が存在することの認識がないから特定の財物又は財産上の利益を処分することの認識が必要であるとする見解によるとその成立が否定されかねず,この結論は不当だと思う。


学生C
甲が,食堂で飲食中に代金支払を免れようと考え,店員に,「友達を迎えに行ってすぐに戻って来る。」とうそを言い,店員をその旨誤信させて逃走したという事例(最決S.30.07.07)では,具体的な事実関係にもよるが支払を猶予することの認識を認めることは困難だろうから,特定の財物又は財産上の利益を処分することの認識が必要であるとする見解と特定の財物又は財産上の利益を処分することの認識が不要であるとする見解では異なった結論になると思う。


<参考情報>
前田 各論 p.230-3
山口 各論 p.252-6

最決S.30.07.07 (刑法判例百選Ⅱ- 47事件)
刑法第二四六条第二項の詐欺罪において、財産上不法の利益が、債務の支払を免れたことであるとするには、相手方たる債権者を欺罔して債務免除の意思表示をさせることを要し、単に逃走して事実上支払をしなかつただけで足りるものではない。

意識的交付行為説=特定の財物又は財産上の利益を処分することの認識が必要である。(曽根、前田、山口、最決S.30.07.07

無意識的交付行為説=特定の財物又は財産上の利益を処分することの認識が不要である。(平野、大塚、大谷、西田)
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by wolfgang_a | 2004-12-15 22:28 |   択一 刑法 (司法試験)
壁紙の変更
壁紙をクリスマスツリー(『新宿三井ビル02』 Okamoto's Homepage 壁紙館)に変えました。
もう師走、クリスマスも目前というのに、うっかり、いつまでも紅葉の写真でしたからね。

ついでに、タイトルのメモもちょっと変えました。
先日、導入した shinobi.jp によると、以前までメモに入っていた「写真:壁紙館」の「写真」「壁紙」という単語に反応して、それ目当てに検索エンジンから来てしまった方が大勢いらしたようで、せっかくやって来てたのに、「壁紙のブログじゃないじゃんっ!」って、ガッカリさせても悪いと思いましたので・・・。

ともかく、今年は、長崎は、ずいぶんと暖冬みたいで、まだ秋みたいな感じがするほどです。

しかし、この猛暑と暖冬のおかげで、モリモリと成長しまくったスギが、来春、花粉を大放出すること、「通常の3倍」というじゃないですか。

「通常の3倍の量が接近してきます?!」

「えぇい!今年のスギはバケモノか?!」

「例年とは違うのだよォ、例年とは!」

「悲しいけど、オレ、花粉症なのよね~」

「なぜだ!」

「ぼうやだからさ。」

「おまえだって、鼻タレだろうに!」

以上、元ガンダムセリフヲタでした。
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by wolfgang_a | 2004-12-14 15:08
最判H.16.12.13 - 民法・商法・民訴 - 火災保険訴訟
火災保険訴訟: 火災発生原因、保険会社に立証責任 最高裁
(MSN-Mainichi INTERACTIVE)

 火災保険を契約した5日後に発生した火事を巡り、契約者と保険会社が争った訴訟で、最高裁第2小法廷(滝井繁男裁判長)は13日、「保険会社は発生原因を立証できない以上、支払い義務がある」と保険会社側の上告を棄却する判決を言い渡した。保険会社に5000万円の支払いを命じた大阪高裁判決(今年3月)が確定した。

 火災保険は通常、「故意または重大な過失で火災が発生した場合、保険金を支払わない」との契約になっており、火災原因をどちらが立証すべきかで判断が分かれてきた。小法廷は「火災で財産を失った契約者が原因を証明するのは困難であり、立証責任は保険会社にある」と初判断を示した。原因が判明しない場合、保険金が支払われる契約者側に有利な判決で、同種の訴訟や保険実務に影響を与えそうだ。

 原告は大阪市内の女性。99年12月に「セゾン自動車火災保険」(東京都豊島区)に保険料約50万円を支払い、地下1階地上4階建ての店舗兼住宅用ビル(延べ約340平方メートル)に火災保険をかけた。その5日後に出火し一部を焼いたため、同社に保険の支払いを求めていた。

 大阪地裁(昨年5月)と大阪高裁は最高裁判決同様、原告勝訴の判決を言い渡していた。【小林直】

毎日新聞 2004年12月13日 18時35分



火災の故意・重過失、「立証責任は保険会社に」 最高裁
(asahi.com)

 大阪市の女性がセゾン自動車火災保険(東京都豊島区)に火災保険金5000万円の支払いを求めた訴訟の上告審判決が13日、最高裁第二小法廷(滝井繁男裁判長)であった。火災保険では通常、金目当ての放火などを防ぐため、契約者側に故意や重大な過失がある場合は保険金を支払わなくてよいとする契約が結ばれる。同小法廷はこうした故意・重過失について「立証責任は保険会社にある」とする初判断を示し、全額支払いを命じた一、二審判決を支持して同社側の上告を棄却した。

 火災の原因をめぐって保険金支払いを拒む保険会社と契約者が争う例は少なくないが、立証責任がどちらにあるかについては下級審の判断が分かれていた。今回の判決は火災保険の実務に影響を与えそうだ。

 判決理由で、同小法廷は(1)火事による損害は大きく、速やかに補う必要性から火災保険がある(2)火災で財産を失った契約者が火災の原因を証明することは困難――などと指摘。その上で、契約者は火災発生が偶然であることまで立証しなくてもよいとする判断を示した。

 一、二審判決によると、女性は99年12月に店舗兼住宅に火災保険をかけ、5日後に火事が起きた。消防署は出火場所を部屋の灰皿付近としたが、出火原因は「不明」とした。保険会社は「火災は故意または重過失によって起きた」として保険金を支払わなかったため、女性が提訴した。

(12/13 21:56) (朝日新聞)


最高裁 平成16年12月13日 第二小法廷判決
平成16年(受)第988号 保険金請求事件


要旨:
 保険金の支払事由を火災によって損害が生じたこととする店舗総合保険契約の約款に基づき,保険者に対して火災保険金の支払を請求する者は,火災発生が偶然のものであることを主張,立証すべき責任を負わない


判旨によれば、

「商法は,火災によって生じた損害はその火災の原因いかんを問わず保険者がてん補する責任を負い,保険契約者又は被保険者の悪意又は重大な過失によって生じた損害は保険者がてん補責任を負わない旨を定めており(商法665条,641条),火災発生の偶然性いかんを問わず火災の発生によって損害が生じたことを火災保険金請求権の成立要件とするとともに,保険契約者又は被保険者の故意又は重大な過失によって損害が生じたことを免責事由としたものと解される。

火災保険契約は,火災によって被保険者の被る損害が甚大なものとなり,時に生活の基盤すら失われることがあるため,速やかに損害がてん補される必要があることから締結されるものである。

さらに,一般に,火災によって保険の目的とされた財産を失った被保険者が火災の原因を証明することは困難でもある。

商法は,これらの点にかんがみて,保険金の請求者(被保険者)が火災の発生によって損害を被ったことさえ立証すれば,火災発生が偶然のものであることを立証しなくても,保険金の支払を受けられることとする趣旨のものと解される。」

店舗総合保険契約の「約款は,火災の発生により損害が生じたことを火災保険金請求権の成立要件とし,同損害が保険契約者,被保険者又はこれらの者の法定代理人の故意又は重大な過失によるものであることを免責事由としたものと解するのが相当である。

したがって,本件約款に基づき保険者に対して火災保険金の支払を請求する者は,火災発生が偶然のものであることを主張,立証すべき責任を負わないものと解すべきである。」

最高裁平成13年4月20日第二小法廷判決・民集55巻3号682頁
(重判H.13 商法 4事件 p.107)
生命保険契約に付加された災害割増特約における災害死亡保険金の支払事由を不慮の事故による死亡とする約款に基づき,保険者に対して災害死亡保険金の支払を請求する者は,発生した事故が偶発的な事故であることについて主張,立証すべき責任を負う。
(補足意見がある。)

は、「本件と事案を異にし,本件に適切でない。」とする。

本件だけについてみれば、この結論はいたって妥当と思われる。

しかし、両判決の差異を考えると、約款の文言に「不慮の事故」だとか、「偶発的な事故」だとかに支払いを限ると書かれてあったか否かという、あまりに形式的な事情だけが、決定的な理由であったかのように受け取れてしまう(たしかに、生命保険とは異なる火災保険の特殊事情にも触れていないことはないが・・・)。

そうすると、保険会社が、約款の文言に、「不慮」の場合に限る、と、ちょいと書き加えてしまえば、事故の被害者は、常に、「不慮」であることの立証責任を負わされることになり、それに失敗すると、保険金を受け取れなくなる恐れがある。

この弊害は大きいのではないか。

参照判例の補足意見のように、信義則で縛りをかけておく必要が高いように思う。

両判決の関係を、単に事案が異なる、と分けるよりも、参照判例を本件判例によって、明示的に判例変更すべきだったのではないか、と考える。
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by wolfgang_a | 2004-12-13 19:27 |   判例 (司法試験)
最判H.16.12.10 - 刑法 - 事後強盗 (否定事例)
窃盗後いったん離れ脅迫、事後強盗成立せず・最高裁
(NIKKEI Net)

 民家に忍び込んで財布などを盗み、約1キロ離れた公園で現金を数えたら3万円余しかなかったため、約30分後に再度盗みに入ろうとしたら、家人に見つかったのでナイフで脅して逃げた――。この行為が、窃盗と脅迫という個別の罪ではなく、より刑が重い「事後強盗罪」に当たるとして起訴された男性被告(69)の上告審判決が10日、最高裁第二小法廷(津野修裁判長)であった。同小法廷は「脅迫が窃盗の継続中に行われたとはいえず、事後強盗は成立しない」と判示。事後強盗罪の成立を認めて懲役5年とした二審判決を破棄し、審理を東京高裁に差し戻した。

 刑法は事後強盗について「窃盗犯が盗んだ物を取り返されたり、逮捕されるのを防ぐために暴行、脅迫した場合は強盗として扱う」と規定。判例は▽窃盗現場からずっと追いかけてきた人を殴った▽家人が帰宅したため隠れていたが、見つかったので殴った――といった事例で認定した。 (07:00) (日本経済新聞)


最高裁公式HPにはアップされていない。
とるに足りない判例? そうでもないと思うけど。
税金使ってるくせに、サボるな! 最高裁! と言いたい。


っと、この記事を書いたあと、最高裁公式HPにもアップされました。

最高裁 平成16年12月10日 第二小法廷判決
平成16年(あ)第92号 住居侵入,事後強盗,銃砲刀剣類所持等取締法違反被告事件


要旨:
 窃盗犯人による脅迫が窃盗の機会の継続中に行われたものではないとして事後強盗罪の成立が否定された事例


「被告人は,財布等を窃取した後,だれからも発見,追跡されることなく,いったん犯行現場を離れ,ある程度の時間を過ごしており,この間に,被告人が被害者等から容易に発見されて,財物を取り返され,あるいは逮捕され得る状況はなくなったものというべきである。

そうすると,被告人が,その後に,再度窃盗をする目的で犯行現場に戻ったとしても,その際に行われた上記脅迫が,窃盗の機会の継続中に行われたものということはできない。」


<参考情報>
前田 各論 p.204
山口 各論 p.225-6
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by wolfgang_a | 2004-12-13 18:41 |   判例 (司法試験)
アクセス解析 shinobi.jp 導入!
遅ればせながら、このブログにも、ついにアクセス解析ツール shinobi.jp を導入しました!

今まで、script の貼り付け方が、ずっとわからなかったのですが、Soleil*Garden の明日香さんの記事のおかげで、やっとこさ、私にもできました!
明日香さん、どうも、ありがとうございます (*'ω'*)ノ
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by wolfgang_a | 2004-12-13 12:03
最判H.16.12.07 - 憲法 - 衆院選 比例代表制 合憲 判決
最高裁 平成16年12月07日 第三小法廷判決
平成16年(行ツ)第244号 選挙無効請求事件


要旨:
 公職選挙法が衆議院議員選挙につき採用している比例代表制は,平成15年11月9日に施行された衆議院議員総選挙当時,憲法に違反しない。


<参考情報など>
芦部 p.133-8
有斐閣Ⅰ p.270-1

最高裁平成11年11月10日大法廷判決・民集53巻8号1577頁
一 所定の要件を充足する政党その他の政治団体に所属する候補者に限り衆議院小選挙区選出議員の選挙と衆議院比例代表選出議員の選挙とに重複して立候補することを認め、重複立候補者が前者の選挙において当選人とされなかった場合でも後者の選挙においては候補者名簿の順位に従って当選人となることができるなどと定めている公職選挙法の規定は、憲法一四条一項、一五条一項、三項、四三条一項、四四条に違反するとはいえない。

二 公職選挙法が衆議院議員選挙につき採用している比例代表制は、憲法一五条一項、三項、四三条一項に違反するとはいえない

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by wolfgang_a | 2004-12-08 23:21 |   判例 (司法試験)
東京高判H.16.12.08 - 憲法 - 日蓮正宗本堂解体訴訟
創価学会員の控訴棄却判決 日蓮正宗本堂解体訴訟
(asahi.com)

 日蓮正宗総本山の大石寺(静岡県富士宮市)が、信徒の寄付金で建立した「正本堂」を解体したことをめぐり、寄付をした元信徒で創価学会の会員ら計324人が「精神的苦痛を受けた」として、大石寺と阿部日顕法主を相手に約2億6000万円の損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決が8日、東京高裁であった。宮崎公男裁判長は、請求を棄却した一審・静岡地裁判決を支持し、学会員側の控訴を棄却した。

 判決によると、正本堂は72年、信徒らの寄付金計約355億円を投じて建設され、本堂として使われた。99年、本尊を別の建物に移したことに伴って解体された。

 原告の学会員らは「大石寺側は建設の際、正本堂を合理的期間、参詣(さんけい)や儀式に使い、維持管理することを約束した。わずか26年余で解体したのは不法行為にあたる」などと訴えていた。しかし、判決は「当時の書面にそのような約束の記載はない。正本堂が長期間使われるべきだとの考えは願望や期待にとどまる」などとして原告側の主張を退けた。

(12/08 13:11) (朝日新聞)



静岡・大石寺の正本堂解体訴訟: 寺側が2審も勝訴
(MSN-Mainithi INTERACTIVE)

 静岡県富士宮市の日蓮正宗総本山大石寺(阿部日顕代表)の正本堂解体を巡り、元信徒で創価学会員らが「寄付で建てたのに勝手に解体され、精神的苦痛を受けた」と総額2億6000万円の損害賠償などを同寺などに求めた訴訟で、東京高裁は8日、学会員側敗訴の1審・静岡地裁判決(昨年12月)を支持した。宮崎公男裁判長は「寄付の書面には、大石寺側の維持管理などの義務について取り決めがなく、解体が直ちに違法とは言えない」と述べた。

 判決によると、正本堂は大石寺の本尊を安置するため、創価学会の呼びかけで信徒らの寄付金など約355億円を投じて72年に完成した。大石寺は99年8月に「宗教上の理由」で解体した。【坂本高志】

毎日新聞 2004年12月8日 東京夕刊


宗教問題に対する判断が裁判の不可欠の前提になっている場合には、判例によれば「訴え却下」となる。

しかし、判決文の詳しい内容はわからないが、この事件では、必ずしも宗教問題が前提として争われているわけではなかったようである。
静岡地裁、東京高裁は、紛争自体は裁判所による解決に適するものとして、「法律上の争訟」(裁判所法3条)にあたる、として、このように律儀に「請求棄却判決」を下したのだろうと思われる。

請求棄却は、当然、妥当だと思います。

っつーか、日蓮宗と学会って、あんたたち、内輪もめの泥仕合、もうやめたら?
あ、「内輪」って言っちゃいけないんですかね?
いっしょにすんな、とか、怒られても、かなわんし。
まったく、よう、わからんわ、そこらへん。


<参考情報>

芦部 p.311-2
有斐閣Ⅱ p.213-4
高橋宏志 『重点講義 民事訴訟法 【新版】』 p. 283-94

最判S.56.04.07 板まんだら事件 (憲法判例百選Ⅱ- 196事件)
訴訟が具体的な権利義務ないし法律関係に関する紛争の形式をとつており、信仰の対象の価値ないし宗教上の教義に関する判断は請求の当否を決するについての前提問題にとどまるものとされていても、それが訴訟の帰すうを左右する必要不可欠のものであり、紛争の核心となつている場合には、該訴訟は、裁判所法三条にいう法律上の争訟にあたらない。


最判H.01.09.08 日蓮正宗蓮華寺事件
具体的な権利義務ないし法律関係に関する訴訟であつても、宗教団体内部においてされた懲戒処分の効力が請求の当否を決する前提問題となつており、その効力の有無が当事者間の紛争の本質的争点をなすとともに、それが宗教上の教義信仰の内容に深くかかわつているため、右教義信仰の内容に立ち入ることなくしてその効力の有無を判断することができず、しかも、その判断が訴訟の帰すうを左右する必要不可欠のものである場合には、右訴訟は、裁判所法三条にいう法律上の争訟に当たちない。


最判H.05.09.07 (憲法判例百選Ⅱ- 197事件)
特定の者が宗教団体の宗教活動上の地位にあることに基づいて宗教法人である当該宗教団体の代表役員の地位にあることが争われている訴訟において、その者の宗教活動上の地位の存否を審理、判断するにつき、当該宗教団体の教義ないし信仰の内容に立ち入つて審理、判断することが必要不可欠である場合には、右の者の代表役員の地位の存否の確認を求める訴えは、裁判所法三条にいう「法律上の争訟」に当たらない。

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by wolfgang_a | 2004-12-08 18:08 |   判例 (司法試験)
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