金融相「立会外取引、公開買い付けの規制検討も」 (NIKKEI NET)
時間外取引の規制検討 ニッポン放送株取得で金融相 (asahi.com)
このニュース、投資家保護、という文脈からならば、支持できる。
「その会社の大株主は○○だから、信用できそうだ」とか、もしくは「その会社の株の流動性は高いから、経営は市場に目を向けたしっかりしたものだろう」とかいう、投資家の判断の前提となるものが、夜の闇にまぎれて、ひそかに変更されていた、というのでは、投資家は著しい損害を蒙り得るからである。
株の大量売買は、TOBという、公開の下で、公正に行われるのが原則とすべきなのは、理解できる。
しかし、これを、ニッポン放送、フジテレビのような、間の抜けた既存経営者の保護、という文脈で理解してはいけないはず。
第三社に突然乗っ取られたくないのなら、市場が納得する経営を常にしていなければならないし、それが出来ないのなら、そもそも上場などしているべきでない。
上場している以上、買収の危険は、「大事件」ではなく、「常識」であるとして経営しなければならないからだ。
三井住友銀行と大和證券が、先ごろ、持ち株会社の統合を目指していることが報道されたが、国内的に見れば時価総額が巨額な大手金融グループでさえも、外資から見れば格好のお買い得品であり、その買収リスクに備えての、身の寄せ合い、とも言えるのである。